前回までの湖北の旅から少しのちに

湖東をめぐり見る

石山寺 石塔寺 伊庭の重要文化的景観を見る

まずは石塔寺を紹介したい

建築でなく石の三重塔ということ

また写真で見ると異様な意匠で

これまでは気になりつつも行く機会を先送りにしていた

まずは塔へのアクセスで驚く

下写真は駐車場前の寺入口

門があるわけではなく「下馬」という石碑が迎えてくれる

そこを左に直角に折れると

下のようなアッと驚く

ながくて高い一直線上の階段が現れる

さらに進むと

階段には踊り場のような休憩する場もないため

勾配も見事な一直線

階段の上まで見通すことができ

その先には天空が見えるだけで

塔など寺らしきものは見えない

実は当寺の本堂などは

この写真手前の右手の小さな空地にある

 階段の踏面には様々な苔が育っている

上がりきった平場に現れる石の三重塔

まずこの大きさに驚く

塔身な高さは7.5m

この大らかな独特の意匠は

日本ではお目にかかることはできない

寺伝では

阿育王が釈迦滅後200年後に

仏舎利を納めた塔をつくり世界に撒いた

その一つがこの地にあることを聞き

発掘したところこの塔が出てきたという

にわかに信じれる話ではない

この塔は奈良時代前期(7世紀)の作といわれ

朝鮮半島の渡来人によって

建立されたとみるのが通説のようだ

日本書紀には天智8年(669年)百済からの渡来人を

この地方へ移住させたとあるとのこと

この意匠は日本人だけの発想では

生まれないような気がします

国指定重要文化財指定

下は日本人がつくった石塔

左の宝塔は1302年 中の五輪塔は1304年 右は1349年の制作

いずれも重要文化財に指定されている

上の三重塔とは

美に対する感性が大きく異なっている

上がった階段をまた休みなく降りる

石塔だけがシンボリックに天を突くように

山頂に配置される

これも大陸的な発想か