頭塔(ずとう)は奈良市内の元興寺極楽防本堂と

新薬師寺本堂の二つの国宝のほぼ中間に位置する

不思議な構築物である

ウィキペディアによると

『東大寺要録』に記録があり

767年に 東大寺の良弁の命で

僧実忠により造営されたという

その後興福寺の寺域に取り込まれたときに

玄昉の首塚伝承が生まれたと

奈良文研の発掘調査によると

この構築物は版築でつくられ

堺市の大野寺跡に見られる

「土塁」が類似するとのことである

 

下は東北から見る

 

下は北面を見る

土留めの石垣にはところどころ本瓦葺があり

その下に線刻された石仏が据えられている

当初は44基あったと推定されるが

現在は27基ありその内22基が

重要文化財指定されているとのことである

何のためにつくったかということは伝承があるだけで

正確には解かれていない

東大寺建立の功績がある良弁の命によるということ

またこの頭塔の位置は

東大寺南大門ほぼ真南にあり

南大門から大仏殿の軸線上にのる

その位置関係から考えると

東大寺にとっても重要な

位置づけがあったのでないだろうか

 

下は東面

この面の左(南)半分は石垣ではなく

仮設と思われる木製せき板で土留めしている

南東部分は風雨と日射が強く傷みやすい場所である

 

下は頭塔を反対側(南西角)からみる

先ほどの写真で背景にあった木々が見られるが

こちらの地盤は一段下がっている