堀田廣之家住宅(写真上)と旧堀田家住宅(下)との

外観を並べてみると

旧堀田家住宅の大きさに圧倒される

旧堀田家住宅はうだつが上がっている部分が

通り土間とミセ部分

その右側が接客部分で前庭があり見越しの松が

黒塀よりも高く突き出し景色をつくっている

今は道路に面しているわけではなく

写真を撮るにしても引きが少なく

この写真のように斜め前から撮ることになる

 

 

 

 

下2枚の写真の上は廣之家住宅2階の書院、下は本家1階にある書院

廣之家書院は本家の書院をまねてつくられている

現地の解説のよると本家の書院は

1888(明治21)年に改修が行われているとのこと

その同じ大工が廣之家の書院の造作を

行っている可能性がある

部屋はともに同じ大きさで3間×2間の12畳で

3間の長さに床(琵琶台付き)、棚を設けている

廣之家は床の間の間口が1.5間あり

床飾り3間の間口の半分を占めており

現地で見ても大変大きく立派に感じられる

写真上の廣之家は丸窓が棚脇の壁にあるが

下の本家の書院では

丸窓が棚の正面をふさぐ壁に穿たれている

その結果書院飾りの総間口を半間少なくしている

また床の間の間口は1.25間で廣之家に比べ0.25間小さい

わずかの差ではあるが見え方の違いは大きい

 

畳の敷き方もどちらも同じで

部屋の中央では4枚の畳が一点で集中し

ヘリが卍型に見えるような珍しい敷き方をする

蔵の中は近代のいかにも近代の建築らしく

綿密な設計計画がなされ

箪笥置き場の寸法がピッタリだったり

収納扉もガラス戸や舞良戸など使い分けている

階段下も箱階段として造作している

ご当主から伺った話では

この蔵で使われた鍵と建築当時の

メーカーカタログが保存される(下写真)

その意味でも貴重な資料となっている

下はメーカーカタログの中の一ページ

「不思議錠」が該当品