これまでいろいろな浮世絵の展示会などで

とくに有名な作品をいくつか見ましたが

全体を通してみる機会は残念ながらなかったのです

広重の名所江戸百景の全作品を

同じ大きさで紹介した本を紹介します

太田記念美術館監修

「広重 名所江戸百景」

美術出版社刊

下 表紙

広重(1797~1858)の最晩年1856年(60歳)からの

3年間に描かれている

全120枚のうち119枚描き終えてその生涯を閉じたと

彼が最晩年にたどり着いた境地ですね

アッと驚く近景の向こうに主題の景色が広がるという趣向

のちの明治期に海を越えて世界中の美術に影響を与えます

ゴッホが模写した「亀戸梅屋舗」

梅の古木の大きな近景の向こうに梅林が拡がる絵も

このシリーズに含まれます

長い鎖国の中で超円熟した江戸美術の

一つの到達点でしょうか

鎖国があったからこそ到達した着地点でしょうか

下の2点の写真は同書からの紹介です