三宝院にはもう一つ

純浄観の裏手(北側)で奥宸殿の東側に奥まった庭がある

そこでは松月亭茶室がメインの景色となっています

松月亭は意匠的には後世のものでしょうか

またこの庭は重森千青先生によりますと

寛永期(1624~1644)ころの作で

メインの三宝院庭園よりはあとらしい

よく見ると(下写真)

三宝院庭園とこの松月亭前の庭園は

純浄観の地下でつながっています

池泉の水もメインの庭から引かれています

そのことから純浄観を移築する際には

両者の池泉はつなげるように計画されていたのでしょう

その後こちらの庭を整備し

松月亭を建て一つの庭園世界をつくり上げたのでしょうか

このゾーンから また松月亭茶室から

純浄観の地下の「空間の抜け」を通して

メインの三宝院の庭が覗き見ることができる

サプライズ空間をねらったのでしょうか

この松月亭へは舟でもアクセスできると考えると

ドラマチックですね