いま箱根の岡田美術館で「歌麿大作 深川の雪と吉原の花」という展覧会が開かれている(10/29まで)。「深川」と「吉原」は本物で、もう一つの「品川の月」は原寸大の高精度のプリントで展示されている。先日、旅行会社が主催する観光バスの日帰り旅行で鑑賞に行ってきました。ここでは高校時代の親しいかった友人に再開するというサプライズもありました。

さて本題ですが、このなかでは「深川」が最も大きく立派で、絵としての空間構成が巧みで素晴らしいですね。描かれた空間をつくづく眺めているとエッシャーの絵のようにだまし絵的な空間構成にも見えてきます。一番手前に見える板床を右へ進み、さらに奥に、と進んでいくと(アップダウンすることなく)左上の空間に到達するように見える。しかしその左上の空間の床面は一番手前の床面に比べると半階ほど上がっているように見えるのである。不思議な絵です。下の2枚の写真は展覧会チラシ。(才本)

美術館正面(写真右手)には温泉地らしく足湯の施設がある。鑑賞で疲れた足をいやしてくれる。