今年4月にオープンしたGINZA SIXは建築家谷口吉生が主に都市計画と外観のデザインに携わった建築である(日本経済新聞2017年6月28日「私の履歴書27」)。旧銀座松坂屋の跡地などに建築した巨大な商業施設だ。その記事で谷口氏が書いているが、一つの提案として三原通(中央通の反対側の裏通り)沿いに「水と緑がある『ストリートパーク』を設けること」、これは事情により1階ではなく「2階に移され」三原テラスと呼んでいる。気持ち良い空間ではあるが無料休憩所のようでいまいち位置づけがわかりにくい。外観では「ひさし」と「のれん」。建築の全周にめぐらされたステンレス製の「ひさし」は銀座の街の光を映しこませてビルの特徴としている。私の見たときは夕方で光の写し込はなく効果は発揮されていない。「のれん」はメインストリートの中央通り側の下層部分にある「Dior」などの大看板のことで取り外し可能で、テナントが変わって容易に取り換えができるそうである。

いずれにしても、三原通以外は道路境界ギリギリまで使った計画でその巨大さが強調される建築である。(才本)

① メインストリート(中央通)側のファサード

②裏通り(三原通)側のファサード 右下2階部分に見えるのが三原テラス

③三原テラスの様子