住まいのバリアフリーは段差をなくしたり手摺をつけることに限ったことではない。もっと大切なことが二つあります。
一番目に平面計画上の問題です。
生活の基本である動線、すなわち住まい手が移動するラインをシンプルに構成すること。動線に曲がり角が多かったり、長かったりすると移動しにくく、時間がかかります。
これは何も障害者や高齢者に限ったことではなく健常者でも同じですので、住まいを設計する際の大原則であります。(もちろん住まいは人それぞれの個性に合わせてつくりますから、それを無視する場合もありますが、今はそれを考えていません)。
二番目に動線スペースにゆとりを持たせることです。
廊下が狭いと手摺をつければ狭くなるし、車椅子などでの移動がしにくくなります。
そしてさらにまずいことに、狭い廊下からは直角に曲がって、入り口から部屋に入りにくくなります。住宅づくりの習慣で廊下幅を半間(壁芯寸法が910mm)にすることが今でも行なわれていますが、これは狭いのでもう100mmほど大きくするのがよいでしょう。
動線は一度つくってしまうと拡げることは簡単ではありませんので、特に最初から注意を払って設計を心がけてください。